文化

文化 #

概要 #

リモートワークが主流になると、従来のオフィス出社で集まる働き方では発生しなかった課題が出てくる。

ここではその課題と、考えられる新たな考え方(文化)についてまとめる。

雑談の推奨 #

リモートワークで発生する典型的な課題の1つとして、雑談の減少がある。従来のオンサイト集合型の場合は、近くにチームメンバがいるために、ちょっとした契機で雑談できる。また、向かいの席でのAさんとBさんの雑談が漏れ聞こえるような、意図せぬインプットも不可能になる。会議前後での廊下でのちょっとした雑談や、食堂や休憩室のような共用スペースでの予期せぬ雑談からの新しいアイデアも生まれにくくなる。

雑談は、チーム内・間でお互いの信頼を醸成するための効果的な方法であり、リモートワークにおいても雑談の時間・方法を確保するのが有用だ。

雑談の機会を作る方法は、たとえば次のような方法がある。

  • 部や部門のキックオフ・タウンホールミーティング後に小さいグループに分かれてカジュアルに話す機会を作る
  • 雑談チャンネルを作り、積極的に利用(リアクションは多めに)
    • 別に業務に関係しないことを書いても良い。とがめると雑談に限らず発言そのものが減るきっかけになる。
  • (業務外だが)オンラインランチ、オンライン飲み会を実施する

目標・タスクの共有、可視化 #

リモートワークでコミュニケーションが密に取れていない場合、ちょっとした課題の解決ができずに浮いてしまったり、タスクの「お見合い」(お互いが着手しない状況)が発生したりすることがある。そのため、「いま誰が何をしていて」「何に困っているのか」を頻度多めで共有する。たとえば、「カンバン」の作成は、可視化に効果的である。

毎日、10分から15分程度の同期のためのミーティングを開催するのも効果的だ。

多様な環境への理解・尊重 #

リモートワークの場合、個人の生活環境がより業務に表れやすくなる。たとえば、家族やペットが同居している場合、オンライン会議中にふとカメラに映ったり、音声が聞こえたりするかもしれない。これらのイベントを完全にシャットアウトするのではなく、時には歓迎しよう。これらのイベントは一種の自己開示であり、信頼関係構築の良い契機となる。多様な従業員が在籍しており、そこには多様な環境があることを理解し尊重する。

また、業務要件によってはオフィスへの出社が必要な場合な従業員もいる。リモートワークとオフィスワークの両方のワークスタイルがあることを理解する。

チームの暗黙知を明文化する具体的な方法として、オンボーディング ハンドブックでは、チームの暗黙知を明文化する手法として ワーキングアグリーメント の作成を推奨している。

勉強会 #

リモートワークが増加すると、勉強会の開催が容易になる。なぜならば、運営がオフィスで実施していた、会議室の確保・会場設営などの工程がなくなるためだ。

勉強会は、チームや組織を超えた知見を共有できる。また、発表型の勉強会であれば、発表後に参加者が交流する時間を設けることによって、ネットワーキングを促進できる。