オンボーディングとは #
概要 #
オンボーディング1とは、チームに新規に所属する人材が、組織・チームの一員として定着し、戦力化するまでの一連の受け入れプロセスです。
単なる配属後の一回限りのオリエンテーションとは異なり、オンボーディングでは継続的に新規メンバーと接点を持ちます。
なぜオンボーディングが必要? #
ビジネスやチームにとって、オンボーディングを実施することのメリットが多くあるためです。メリットはたとえば次の点があります。
- 新メンバー向け
- 不安の軽減
- エンゲージメント向上
- 早期の戦力化
- 既存メンバー向け
- チームの戦力増強
- メンタリングによるリーダーシップスキルの獲得
実際にある調査では、標準的なオンボーディングプロセスを備えた組織は、新メンバーの生産性が54%向上した、という結果もあります。
2021年3月現在、コロナウィルスに伴いNTT Comのリモートワークの利用率が80%を超えています。その結果、既存チームへ参加したメンバーがチームへ溶け込んでいく難易度が上がっています。なぜならば、ミーティング以外での様子や雑談が見えなくなったことで、新メンバーと既存メンバーの双方で人となりが伝わりづらくなっているためです。また、従来では可能であった、既存メンバーによる新規メンバーの様子の観察が難しくなっており、新メンバーの業務に発生する課題の発見が困難です。そのため、オンボーディングとして何らかの手段・プラクティスの適用が効果的です。
全体像 #
本ハンドブックではオンボーディングを以下の3つに大別します。
- ビジネスオンボーディング
- ソーシャルオンボーディング
- 技術・事務オンボーディング
ビジネスオンボーディングは、たとえば組織長や上長から、組織やチームのミッションについて説明を受けて理解するといった、業務を主軸としたオンボーディングです。
ソーシャルオンボーディングは、たとえば既存チームメンバーと新チームメンバーとで1on1を通じて人となりを知る、といったつながりに関するオンボーディングです。
技術・事務オンボーディングは、たとえば上長やチームメンバーが社員証の手配や、勤務票申請の方法の説明、必要なSaaSのアカウント設定といった生活に必要な基盤を整えるためのプロセスです。利用する技術やSaaSは組織によって大きく異なるため、本ハンドブックには含めていません。
本ハンドブックでは、ビジネスオンボーディング・ソーシャルオンボーディングに効果的なプラクティスをあわせて説明していきます。
配属前に実施